リモートワーク、出社に対する考えについて

経営会議では、常に、出社やリモートワークのバランスなどについて、様々な角度から議論を重ねています。アリストルでは、現在の在宅勤務も可能な現在の就業規則は変更しないものの、次週より、毎週月曜日は出社奨励日に設定することにしました。

米国ではリモートワークを比較的採用しやすい産業は、対面での勤務がより多い業界と比較して、2020年以降に生産性が大きく上昇したり、低下したりしていない。サンフランシスコ連銀が16日公表した新たな調査で明らかになった。

https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2024-01-17/S7DOJ4T0G1KW00

米国の調査では、リモートワークだからと言って良いわけでも無ければ悪いというわけでも無いということだそう。今回は、毎週月曜日の出社奨励日を設定するに決まった背景等をお伝えします。

「月曜午前」の時間の使い方で会社の成長が決まる

まず、リモートとかオフィスとか関係なく、私は、週の初め、休日明けの最初の午前中の時間の使い方が極めて重要だと考えています。当社では、月曜日の午前中になります。

人間は、一日、一週、一月、一年というサイクルで動いています。企業活動を管理するにあたって、毎日報告を受けてはマイクロマネジメント過ぎるし、一か月では遅すぎる。私は、週のサイクルと言うのを非常に重要視しています。そして、休日と平日が切り替わる最初の日である月曜日は、一週間のスタートのため、ここでスタートダッシュをかけていきたい。

月曜日は、先週までにあがってきた問題、課題、懸念事項を週末整理し、休日明けのフレッシュな脳の状態で正しい意思決定を下すことができます。したがって、私は、月曜の午前は早起きをし、できるだけ早く業務を開始するようにしています(今は6時~7時くらいが多いです)。そして、経営会議で議題を持ち越さず、全ての懸念事項を決める。決定事項をその後のマネージャー会議、各チーム会議で伝達してもらう。月曜のお昼を迎える頃には、今週やることが明瞭で、すっきりした状態で行動に移せる状態を目指しています。

よく、月曜朝はメール対応などが溜まっていて…とか、日曜の休日明けでモチベーションが入らない…とかの声も聞きます。私も同じと言えば同じです。仕事は楽しいですが、責任もあるので、楽しさだけで向き合ってるわけではありません。でも、スロースタートな一週間の始まりをしていては、他社に後れを取ってしまう。みんながスロースタートになりがちな月曜朝だからこそ、しっかりと取り組むことで差をつけることが出来ると思っています。

心の距離を縮める

アリストルは、オンとオフ、パブリックとプライベートの区別をはっきりと持つ社風があります。私自身、家族との時間が何より大切です。子育てや介護もしなければいけないスタッフも、長期的なキャリア形成をできるよう、ベンチャーではありますが、制度を整えてきました。

個々人の活動の自由度を高めた一方、チームとしての一体感・連帯感は、組織の成長に合わせて希薄に感じるシーンが多くなり、危機感を抱いていました。特別に、会社の中を常に緊張感を持たせたいわけではありません。のびのびと、楽しいオフィス空間にしていきたい。しかし、会社が抱える全社的な課題は、特定の人だけが抱えて解決できるほど甘くありません。

今回、月曜日午前を出社奨励にした背景には、常に全社的な経営課題を共有し、別の言葉を言うならば、組織運営で日々起こる喜怒哀楽を共有し、各メンバー間の心の距離を縮め合うことが一番の目的です。

もちろん、業務都合その他で出社しにくい場合はあるでしょう。その場合はリモートで構いません。従業員の皆さんにご理解して頂きたいのは、ただやみくもにオフィス出社を強制させているわけでもなく、確かな意図がある、と言うことです。

この判断が正しかったか、あるいは修正が必要かは、少し時間を置いて振り返るようにします。

個々人の自由闊達な意思を尊重しつつも、まとまりのある組織を目指していきましょう。