社内の研修制度についての考え

昨日、マネージャー陣と研修制度について議論をしました。

本日はその内容について、現時点でのアリストルの研修についての考え方を記載します。
※もちろん、考え方が変わる可能性があるため、現時点の考えと思って読んでください。

そもそもですが、皆さんは、会社の研修制度は充実していることを期待していますでしょうか。それとも、研修制度の有無は余り期待していないのでしょうか。研修が充実している会社の方が良い会社なのでしょうか?

特に2023年に入り、メンバーが増えていく過程で、人材育成の在り方については、何度も議論を交わし、そのたびに、あーでもない、こーでもない、と話をしてきました。

その中で気づいたことは、人材育成を語るうえで、身に着けてほしいものが3種類あることがわかりました。

  • 当社ならではの働き方/勤務態度
  • 当社の社員全員に身に着けてほしい共通のビジネススキル
  • 各部署で身に着けてほしい専門のビジネススキル

そして、それぞれの要素について最適な研修体系は異なる、と整理をしました。

すなわち、

  • 当社ならではの働き方/勤務態度=入社時のカルチャー研修
  • 当社の社員全員に身に着けてほしい共通のビジネススキル=Off-JT(座学)
  • 各部署で身に着けてほしい専門のビジネススキル=試用期間中のOJT(業務)

の3種類です。

2022年からカルチャー研修、2023年からOJTについては仕組みを整え、マネージャーの力量にできるだけ依存しないように会社の制度として研修体系を整えました。一方、真ん中の「共通のビジネススキル」については、今だ不十分な状態が続いています。

というのも、ここの共通のビジネススキルは何か?を定義することが難解であったり、仮に定義したとしても、Off-JTで身に付くべきなのか?という議論が出たからです。

例えばですが、共通のビジネススキルの一つとして「SQLをマスターすること」が大事ではないか?と過去に私が提言しました。誰もがデータベースの構造を理解し、自分の力でデータを抽出できるようになれば、業務効率が格段に上がると考えたからです。実際、SQL研修を社員全員を対象に実施したこともあります。しかしながら、座学でやったとしても、実際に使う機会が無ければ、その場のお勉強で終わってしまいます。中々手ごたえを感じることができませんでした。一朝一夕で身につくものでもなく、SQLを全員にマスターする必要は無いのではないか?という結論に至りました。

そこで、当社では、基本はOJTであり、業務の中で必要だと思うスキルや知識を意欲的に習得したい人には後押しをする書籍購入支援資格取得支援制度を運営しています。会社に献本する前提であれば、上長に確認をとったうえで書籍代は負担します。また、体系的な知識を取得する上で資格取得は有効だと考えています。事前申請、資格取得後にのみ受験代の負担となりますが、資格取得に伴う費用を支援しています。

ということで、現状は、Off-JT、所謂、座学の研修は充実しておりません。

しかしながら、ここで、私が感じたことがあります。

それは、従業員の皆さんが当社に入社してくれた意味です。当社には「意識を変え、行動を変え、未来を変える」というパーパスの下で取り組む事業を通して、他社には無い、ユニークな経験をする機会、技術、ノウハウがあります。その経験値を従業員の皆さんにスキルとして還元することは会社の義務ではないか、そしてそれこそが競争力になるのではないかと考えました。

つまり、共通のスキルを語る前に、「会社が保有するコアコンピタンスは何か」を定義し、パーパスとコアコンピタンスを体現する活動を全社員を巻き込んで取り組むべきである、と考えるようになりました。月曜日に発表した資料では、この当社のコアコンピタンスを“Motivation Intelligence”とし、”Motivation Intelligence”を探求する活動を2023下半期は開始することにしました。

“Motivation Intelligence”については、別途詳しく書くこととしますが、その探求する活動は業務であり、その業務(=OJTに近い経験)を通して得るスキルは、きっと当社の全社員が身に着けてほしいスキルであり、また、他の会社では磨くことのできない当社らしいスキルになるでしょう。

お楽しみにお待ちください。