22年前の今日、人生が変わった話。

本日は、9月11日です。

9月11日は、私にとっては非常に特別な一日であり、忘れられない日になります。

遡ること22年前。2001年9月11日のことです。

ご存じの方も多いですが、ニューヨークで同時多発テロ事件が起きた日です。

当時、私は中学校3年生でした。私は、当時、東京の私立中学校へ片道1時間30分くらいかけて埼玉の片田舎から通っていました。幼き頃、野口英世に憧れ、医者になりたい!医者になるためには、良い大学、良い大学に入るためには良い高校!良い高校に入るためには良い中学!と、当時の地元では非常に少なかったのですが、運よく合格し通わせてもらってました。

私が通っていた学校は医者を排出する学校として有名で、同期の内、10~15%くらい?は医学部に進学したのではないでしょうか。現在、同期は医療の第一線で活躍しています。私も、他の同級生と同じように、医療への道を志し、当然、大学は医学部を受験するものと思っていました。

しかしながら、その考えはこの日を境目にガラリと変わりました。確か夜、22時くらいだったと思います。私は寝る準備をしていたと思いますが、突然、テレビ番組がテロ事件の報道に切り替わりました。どうやら、飛行機がビルに衝突したらしい、という内容を話している最中、リアルタイムで二機目が突っ込む瞬間をテレビ越しに目撃しました。

「これは、事故ではない。」

中学校三年生の私にも、はっきりとわかりました。

そしてこの日、私は初めて徹夜という経験をしました。睡魔などどこのその、ずっとテレビ中継にくぎ付けでした。煙が立ち上がり、ビルが崩れる瞬間…全てテレビでリアルタイムで見ていました。

そして、この時、「私は世界について何も知らない」ということを知りました。当時の私は、せいぜい知っているのは地元の町と、東京の学校周辺、言うても関東というエリアが世界の全てでした。海外にはもちろん行ったことないし、飛行機は一回しか乗ったことがありませんでした。

この日を境に、私は、将来、自分が進むべき道が変わりました。

「医者になって人を救うことができても、テロが起きては人は救えない。人の考え方を変えないと、テロは防げない」

世界はずっと広く、色々な人種、民族、宗教がある。それぞれがそれぞれの考えで暮らしている。世界の歴史と言う流れの中で私は生きている。そう思った私は、「世界のことをもっと知りたい」と、自分の進むべき道は医療ではなく、国際関係にあると定めました。孔子の言う通り、「十五にして学を志す」を体現した年でした。

これが、私が人間の行動に関心を持った原体験であり、現在の当社のパーパス「意識を変え、行動を変え、未来を変える」に繋がります。

2001年9月11日から22年という歳月が流れた今日。

私は当時、「世界を何も知らない」と感じましたが、今でも同じ気持ちを頂きます。人間の行動原理はずっと複雑で、恐らく、一生かけても解明できるものではないでしょう。だからこそ、当社は、人間の行動を探求し続ける意義があると考えています。

きっと、社員の皆さんにも、今の自分を形づける経験、想い出、決断のようなイベントがあることでしょう。自分らしさを見失わないためにも、そのイベントのことは、ポジティブなことでもネガティブなことでも大切にして欲しいと思います。