先日、国連が、本年の異常気象の状況を、地球温暖化(Global Warming)ではなく、地球沸騰化(Global Boiling)だ、と説明したことが記憶に新しいです。
“The era of global warming has ended; the era of global boiling has arrived”
https://www.washingtonpost.com/climate-environment/2023/07/29/un-what-is-global-boiling/
日本全国で、40度近い気温が当たり前となりました。昔は「冷房をつけると体に良くない!」なんて言われてましたが、本年は「命を守るために冷房をつけよう!」と言うくらい、暑さは既に人間の限界を超えており、冷房は必需品となりました。
国連が”Global Boiling”というキャッチ―なワードを提案したおかげで、世界中の人々が「このままでは流石に地球ヤバいかも…」と思い始めたのが本年かもしれません。
これまで、「脱炭素」「SDGs」と言っても、ちょっと自分の身の回りからは遠いと思っていた人が、流石の暑さを経験し、危機意識が醸成されたのではないでしょうか。自分の子供、孫の世代には、人間の平均体温を超える40度以上が当たり前になってしまうかもしれない。。。。そう思う人も多いはずです。
ヘルスケア行動についても、これまで広く「ヘルフビリーフモデル(行動信念モデル)」が一定程度有効であるとされてきました。
ヘルスビリーフモデルは代表的な健康行動理論の一つで、人が健康によい行動を行う可能性を高める主な要因として以下の2つを挙げています。
(1)脅威の認識
このままでは「まずい」という危機感を感じることで、そのような危機感を感じるには以下の「可能性」と「重大さ」の両方を認識する必要があります。
可能性の認識:このままだと、自分が病気や合併症になる可能性が高いと感じること
重大さの認識:自分が病気や合併症になったとしたら、その結果が重大であると感じること(健康面・経済面・社会面などで)(2)メリットとデメリットのバランス
健康によい行動を行うことのメリットと、その行動を行うことのデメリット(コストや妨げ)をはかりにかけた時に、メリットの方が自分にとって大きいと感じること
https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/dictionary/exercise/ys-066.html
対象が個人→地球に広がったわけですが、地球がこのままヤバい!というメリットとデメリットの転換点についに来たのではないかと思います。
2023年は地球沸騰化元年、真の意味で人類が地球環境に対して意識変容、行動変容が起こるきっかけの年になりそうです。