属性が変わると意識が変わる、という話。

よく、この事業をしていると、「人間は変わらない」「変えようとしても無駄だ」という論者の方に目が行きます。

  • 人間の性格は幼少期に決まっている。大人になって行動を変えようと思っても、中々変わらないのが普通だ。
  • 他人を変えようと思うのではなく、他人は変わらないという前提にとって自分のアプローチを変えるべきだ

特に、ダイエットのようなヘルスケア行動、職場の人間関係などについてこのようなトピックが出ることは多いように見えます。

当社のパーパスは「意識を変え、行動を変え、未来を変える」と掲げています。したがって、「人間は変わることができる生き物である」という前提にたって事業を行っている、という様に受け止められるかもしれません。

しかし、私自身、上記の意見を否定するどころか、賛成する立場からスタートしています。

つまり、「人間の行動や習慣は変えにくいものである」という前提に立って物事を考えています。そんな簡単に誰もが運動習慣を身に着けてダイエットに成功できるわけでもありません。従業員の行動が短期間で劇的に変わり、成果があがるわけでもありません。これは、まぎれもない、受け止めるべき事実です。

だからこそ、解決困難な社会課題が存在するし、当社が取り組む意義があるのです。

人間は変えにくい、変わりにくい生き物である。その前提に立ったうえで、「変わるとしたらそれはどんな要因で変わるのか?」を科学的につきつめること、これが当社の存在意義です。

本日はその中でも、皆さんに共感されやすい考え方の一つを紹介します。それは「属性が変わると意識が変わる」というものです。

属性とは、所謂プロフィールです。性別、年齢、既婚歴、家族構成、年収、住所、などどです。

最もわかりやすい事例の一つは、結婚、そして出産ではないでしょうか。

独身時代というのは、本人は意識が自己実現に100%振り向くことができます。したがって、美容や自己研鑽など、自分のためにお金も時間を使うことができましょう。しかし、結婚して子供が産まれると、扶養の義務が発生し、考え方はがらりと変わる人が多いのではないでしょうか。ちゃんと今の職場で養えるのか、学区が良いところに住んだ方が良いのではないか、健康を維持しないと万が一の時に対応できないのではないか…。自分ではなく家族のためにベクトルが向くため、保険や健康維持といった方向に消費のベクトルも向くものです。

このように、独身→子持ちと属性が変わると、”意識は自然に変わりやすい”ものです。

他にはどんなことが考えられますでしょうか?

  • 起業して職業が会社員→自営業になった。
  • 配偶者が働き始め、世帯年収が500万円→800万円に上がった。
  • 東京から千葉の田舎に引っ越した。

などなど。色々なケースがあるが、どれも意識が変わりそうなイメージはつくと思います。

意識が変わると、行動は変わります。

逆に言えば、とある行動を変えたいなら、属性を変える(という行動をとる)というのは有効である、と考えます。

例えば、ダイエット。現在の仕事は夜勤でストレスが多く、生活の乱れが生じ食生活も偏る…。こんな時はどうすればよいのか。思い切って転職する、ということです。夜勤→日勤の仕事に職種を変える、という行動の方が、夜勤をつづけたままダイエットを続ける、という行動よりも難易度が低いのであれば、実行に移すことは一つの解決策です。生活習慣が見直され栄養摂取のタイミングが適正化されたり、収入は減ってしまったがその分自炊が増え接種カロリーやバランスは改善した、ということがあるかもしれません。

人生を変えたいなら属性を変えてみる。

一つの考えとして覚えて頂ければ嬉しいです。