仕事とは「101点を取り続けること」

私と仕事をする人には、特に新卒の人には、次のような質問を投げかけることが多いです。

「今の仕事は、自分で何点ですか?」

色々な人がいます。自分に厳しい人は20点とか言いますし、自信満々で80点!という人もいます。0点とか100点、と答える人はまずいません。

この後、次のような質問をします。

「この仕事は、何点とるべきですか?」

この時、多くの人が仕事の本質に気づいてくれます。

仕事とは、相手が求める期待を上回って初めて満足します。つまり、相手の期待値=100点で、それを下回ったら実質ゼロ点なんです。99点とっても、相手が満足しなかったら実質ゼロ点なんです。また、100点というのは、仕事でいうところ「最低点」のようなもので、「お金を払うからこの対価はやって当然」と考えるべきです。

私は常にメンバーの皆さんには「101点を取るようにお願いします」と伝えています。

同時に、次のことも伝えます。

「101点がどの程度かは、お客さん、取引先、上司が決めること。自分が80点だと思っていることが100点かもしれないし、もしかしたら150点かもしれない。つまり、相手の期待値をしっかりと見極め、ほんの少しだけで良いからその期待を超え続けること。これが仕事における信用に繋がります」

つまり、仕事というのは、自分でここまでで良い、なんてことはありません。相手があって成立するものですから、相手としっかりコミュニケーションを自らがとり、相手が求めるものを理解しないといけません。

これをせずに「自分の仕事はちゃんとやっています」「ちゃんと指示をしてくれないとわからないです」と言う人は、ビジネスの世界では信用されない人になってしまいます。「お客さんと握る」と私は表現したりしますが、しっかりと、相手の期待値を調整して頂きたいです。

また、「101点」というのは、とても大事な考え、というのも改めて強調したいです。

なんでもかんでも顧客のためにと、過剰サービスをする考えは決して良くありません。それはただの安売りであり、自分の価値を下げた戦いです。もし、150点、200点という仕事を要求された場合、価格が見合わないのであれば、それはきちんとお客様にも伝えるべきでしょう。

でも、価格が適正なうえで、100点の仕事に対して、100点の仕事をするのが私はプロだとは思いません。100点の仕事に対しては、101点を取り続けることがプロだと信じています。

ほんのちょっとで良いから、相手の期待を上回る働きをする。

これが繰り返されることで、大きな信用に繋がると信じています。

101点を取り続ける。是非トライしてみてください。