朝一で面白いニュースが飛び込んできた。
世界を代表するフィットネステック企業のPelotonが、今年、Appleに買収されるかもしれない、という記事だ。
記事は、Deepwater Asset Managementというミネソタ州をベースにしたファンドマネージャーが書いた、2024年の株式市場で起きる予測の記事であり、公式なものではない。しかしながら、非常に興味深い内容だったので共有をしたい。
Appleのオンラインフィットネスへの取り組み
日本では知られてはいないが、米国では、GAFAがこぞってオンランフィットネスにコロナ禍に参入した。Appleは、Fitness+ というサービスを数年前にローンチしており、Apple WatchやApple Musicとの連携を武器に拡大している(ように見える)。
日本では市場が小さいためかまだ来ていないが、いずれ参入してきたって全く驚く話ではない。参入のリリースを見た時、震えあがり、会社の戦略を変えたことが記憶に新しい。
Appleは、”スマートフォン”というカテゴリを産み出し、ハードウェアとソフトウェア両方の世界でイノベーションを興した。更に、ハードとソフトを組み合わせたビジネスモデルで高収益を産み出している。
Pelotonのビジネスモデルの限界
Pleotonも、Appleのように、フィットネスバイクにディスプレイがあり、ハードとソフトの一体となったビジネスモデルを展開した。高額な期待を36回の分割払いで廉価にし裾野を広げつつ、”継続させるからダイエットが続く”というビジネスモデルを組み立てのも凄い。
一時、3兆円くらいまで時価総額が伸びたときは、来たな~と思った。2017年に当該企業を日本人の中では早く知り、2019年には現地まで赴いて熱狂を目の当たりにした。日本で言うところのAKB劇場(私は中に入ったことは無いのですが)に近しいものを感じた。日本の「会いにいけるアイドル」が、米国ではフィットネスインストラクターなのだ。
しかしながら、流石のPelotonも、ピークアウトを迎えると、その後の成長に限りが見えた。フィットネスバイクは爆発的に売れたが、ランニングマシンはぱっとしない。フィットネスミラーやローイングマシン型など、競合のフィットネスIoT企業も続々生まれ、そして、次々に撤退、買収が相次いだ。
このようなトレンドから見れば、AppleがPelotonを買収するのも自然な流れなように見える。
Apple + Peloton の先に見えるもの
Apple がPelotonを取り込むとどうなるか。
まずは、ディスプレイがAndroidベースではなく、iOSベースで開発される。これによって、より高品質なIoTフィットネスバイクが産まれるに違いない。更に、グローバル展開によって顧客基盤がより一層広がり、ディスプレイ上でのアプリなどがより広がりそうだ。
さらには、iOS、Apple Watch、バイク(ランニングマシン)との連携が可能になると、いよいよユビキタスなフィットネス環境が産まれ、ホームフィットネス市場は新たな境地にいくだろう。
当社も注目する本マーケット。今後の動向から目が離せない。